読めたら読んでね!

書けたら書くので!

センスと創造性の理論――中山正和『カンの構造』書評

世の中にはセンスの良い人というのがいる。でもこの「センスが良い」とはどういうことだろうか? 別の言い方をしてみると、センスが良い人というのは、「カン」のいい人ともいえそうだ。『カンの構造』ではこの「カン」とは一体何なのかということを、脳の構…

マーケッターと職人のあいだで──〈中途半端〉な自分はどう生きるか

ゆーすけべー(@yusukebe)こと和田さんの記事に刺激をうけたので書こうじゃあないか。 クリエイタータイプは自分がこれからつくろうとしているモノを妄想して、それを自分の価値観でつくって動くモノが出来た時に達成感を感じる。それが一番やりがいを感じ…

【衝撃】ぼくたちの先祖は毎日、混浴風呂に入っていた!?――中野明『裸はいつから恥ずかしくなったか』

タイトルは釣りです。 というのこそ冗談で、今回ばかりは本気である。本書の探求は、江戸時代末期(1854年)に描かれた次の一枚の絵にたいする「違和感」からはじまる。 画像引用:PUBLIC BATH AT SIMODA. (下田の公衆浴場) - 日本の風俗 裸の男女が場をとも…

野心的な建築たち――五十嵐太郎『現代建築のパースペクティブ』

自身が建築家であり建築批評の領域でも活躍する著者とともに、日本国内の現代建築を「眺めて歩く」ことを意図したような一冊。商業施設を中心に東京都内の建築が淡々と紹介される序盤こそ退屈にかんじたが、地方建築、住宅、そしてクルマからみた建築とテー…

競争社会の課題と希望――ジョージ・ソロス『グローバル資本主義の危機』

画像引用:WSJ日本版 - jp.WSJ.com ジョージ・ソロス。金融取引の世界では知らぬ者のない成功者、伝説的なトレーダーである。彼の運営するファンドの扱う金額があまりに巨大であるために、ソロス氏の売り・買いの行動じたいが相場予測の材料となるほどで、「…

共感のネットワークを構築するために――ビズ・ストーン『ツイッターで学んだいちばん大切なこと』

SNSを身近なものとかんじるようになったのは、mixiが流行りはじめた10年ほど前だったように思う。その後、GREEやmyspace、そしてFacebook、LINEといくつかの人気サービスが登場するわけだが、mixiによって広められたSNSのイメージは大きく変化していない。10…

アジアの背骨とバッド・トリップ――中島らも『エキゾティカ』

『エキゾティカ』は、アジア各国をテーマにした中島らもの短編集だ。食事の描写が多いことに触れて、あとがきで著者は「それにしてもこれは腹の減る本だ」と短い感想を述べているが、どちらかといえばマリファナの魅惑に引き込まれる感覚の方が強かった。 エ…

人類の負の歴史と「軽薄」な観光の可能性について――『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』

近年、観光のひとつのスタイルとして「ダークツーリズム」という考え方が注目されています。今回は哲学者の東浩紀氏が監修した本書に触れながら、ダークツーリズムについてすこし紹介してみようと思います。 チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想…

旅行ガイドブックの原点とその歩み――『「地球の歩き方」の歩き方』

海外旅行のガイドブックときけば真っ先にうかぶ「地球の歩き方」シリーズ。全250タイトル、年間発行部数800万部と、この市場では圧倒的なつよさを誇っています。『「地球の歩き方」の歩き方』は、「地球の歩き方」創刊メンバーである四人のインタビューを中…

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